(初回2021年9月2日 更新2022年5月17日)
ランディングページは、Web集客やコンバージョンを目的とした施策には欠かせないWebページです。
Web広告と併せて運用することで相乗効果が出やすいため、すでに活用している企業も多いでしょう。
今回はランディングページの役割や作成するメリットを紹介しつつ、効果の出るランディングページの作り方を詳しく解説します。
ランディングページとは
ランディングページ(LP)とは、広義の意味では「ユーザーが自社サイトに初めて訪れる際にアクセスするページ」のことを指します。
例えば、ユーザーが自社のことを検索して初めて訪れたサイトが採用ページだった場合のランディングページは採用ページだと言えます。
狭義の意味では、「ユーザーのアクションを促すことを目的とした縦長の1枚ページ」を指します。Webマーケティングでは主に狭義の意味で用いられることが多いですが、Googleアナリティクスの画面などで用いられている「ランディングページ」は広義の意味ですので、どちらも覚えておくとよいでしょう。
本コラムでは、狭義の意味で用いられるランディングページについて詳しく解説します。
ランディングページの役割
ランディングページはWebマーケティングにおいて重要な役割を担っています。詳しく見ていきましょう。
特定のサービスに対する理解を深める
ランディングページは、基本的に特定の商品やサービスを詳しく説明するために利用されます。
特定の商品を1つのページで詳しく紹介することで、ユーザーがランディングページだけで深く商品を理解できることを目的として作られるためです。
ランディングページは、企業が伝えたい商品の印象やブランドメッセージを正しくユーザーに届ける役割があります。
流入ユーザーをそのまま直接コンバージョンにつなげる
ランディングページに流入したユーザーを直接コンバージョンに繋げることも大きな役割です。
ランディングページは主にWeb広告などのクリック先として活用され、Web広告をクリックした後にユーザーがコンバージョンするかどうかの意思決定に大きく影響します。
ランディングページの質はコンバージョン率が左右される大切な要素です。
ランディングページの特徴
ランディングページは直接コンバージョンを最大化することを目的にしているため、通常の企業サイトやブランドサイトと異なる特徴があります。ここではランディングページの特徴について解説します。
縦長1ページで構成されている
ランディングページは前述した通り、縦長1ページで構成されています。
これは、商品情報や実際の利用者の口コミ、料金、キャンペーン訴求など、訴求する商品に関する全ての情報を1ページで網羅するためです。各要素を複数ページではなく1ページに収めることで、回遊による離脱を減らす効果があります。
また、記載されている内容は企業サイトやブランドサイトよりも、チラシやセールスレターに近しい点も特徴のひとつです。1ページで商品の魅力を漏れなく紹介することで、そのままコンバージョンへ誘導することを狙いとしています。
他ページへのリンクが少ない
ランディングページはコンバージョンに直接関係しないページへのリンクが、極端に少ないことも特徴のひとつです。
企業サイトやブランドサイトへのリンクを設置することは、回遊率を高め、直帰率を下げる効果がありますが、その分コンバージョン率が下がるリスクを伴います。
ランディングページは回遊性よりもコンバージョンが最大の目的のため、コンバージョン率が下がる可能性があるページへのリンクを排除し、購入や資料請求などのコンバージョンリンクだけを設置しています。
そのため、ランディングページは企業サイトやブランドサイトの入口ページよりも直帰率が高くなり、コンバージョン率も上がる傾向があります。
訴求サービスに関する情報が網羅されている
ランディングページで訴求する商品の情報が網羅されている点も特徴です。これは逆を言うと、訴求商品以外の情報は掲載しないということでもあります。
特定の商品だけの情報を詳しく伝えることで、ユーザーが商品に対する理解を深め購入意欲が高まることを目的として作成するためです。
印象に残るキャッチコピーとデザインで制作されている
ランディングページでは商品を魅力的かつ、お得に購入できることをユーザーに伝えることが重要です。
そのため、ランディングページのデザインやキャッチコピーは印象に残りやすい工夫がされています。
また、しっかりと文章を読み込まなくても内容が伝わるように、画像を多く使用される点も特徴のひとつです。
ランディングページを作るメリット
ランディングページを利用することはコンバージョンの獲得に大きな効果があります。ここでは、ランディングページを作るメリットについて解説します。
伝えたい要素を全て盛り込める
HPでは回遊性を高めるために様々な情報が複数のページに渡って説明されています。
これにはユーザーが自由にサイト内を回遊し、情報を手に入れられるという利点があります。一方、ユーザーが必要な情報を見つけられなかったり、十分に興味を持つ前に離脱してしまう欠点もあります。
コンバージョンに繋げるためには商品の魅力を最大限訴求しなければなりません。
ランディングページはユーザーにとって必要な情報すべてが1ページに盛り込んであります。画面移動をすることなく、1ページをスクロールだけですので、ユーザーは必然的に商品への理解度が高くなり、コンバージョン率が高まります。
企業側の意図する流れで情報を届けられる
コンバージョン率を高めるためには、適切な順番で情報を説明することが重要となってきます。
HPではユーザーの流入元やページ移動の順番が自由であるため、企業が伝えたい情報を適切な順番で説明することができません。効果的でない順番で情報を得たユーザーは「あまり魅力的でないな」と判断し離脱する可能性があります。
一方ランディングページは、優秀な営業トークの流れの通りに構成することができます。
ユーザーは縦長のページをスクロールしながら上から順に読んでいきますので、企業の意図する流れで情報を効果的にユーザーに訴求できます。
ページ回遊による離脱が少ない
HPは関連ページやバナーボタンなどの内部リンクを多く設置し、ユーザーを他ページへ回遊させることが一般的です。
しかし、ユーザーによって回遊の順番は異なり、企業の意図する通りに回遊してくれるとは限りません。また、ページ移動のたびに30%程度のユーザーが離脱するとも言われ、コンバージョンに到達するユーザーは一握りになってしまいます。
それと比較すると、ランディングページは他ページへのリンクが少ないか設置しないので、ページ移動による離脱を防ぐことができます。したがって、HPと比較してランディングページはコンバージョン率が高くなります。
ランディングページをつくるデメリット
SEO観点では弱いコンテンツになりやすい
ランディングページはユーザを引きつけることが求められるため、印象を与えるようなビジュアルが必要です。そのために、文字の画像化をすることが多くなります。
しかし、クローラーは画像の内容を読み取るのが得意ではないため、画像だけで表現しているコンテンツの内容を正確に認識できない可能性があり、結果的にユーザーの検索ニーズを満たしにくいページとなるリスクがあります。
また、内部リンクの数も極力減らしています。この2点からSEOの観点で見た場合デメリットになります。
直帰率が高い
ランディングページの大きなデメリットとして直帰率が高いことが挙げられます。
ランディングページはコンバージョンという目的に特化したページですから、内部リンクを極力なくしています。その分訪問者の回遊性が極端に低いため、直帰率が高まります。
また、興味がない場合、途中で飽きてしまった場合も離脱するため、直帰率を上げる原因となります。
効果が出るランディングページの作り方のコツ
ランディングページを作成しても、質が悪ければコンバージョンの獲得効果は半減してしまいます。ここでは、効果が出るランディングページを作るためのコツを詳しく紹介します。
ワイヤーフレームを作成し全体イメージを把握する
まずランディングページを作る目的と流入してほしい顧客像、つまりターゲットを定めます。
ランディングページの目的とターゲットを定める理由は、それによってランディングページの打ち出し方や訴求方法、デザインが変わるためです。
目的例:
商品購入、資料請求、メルマガ登録、会員登録
ターゲット例:
20代の男性、高齢者、大学生、東京在住
この後にワイヤーフレームを作成し全体イメージを把握します。ワイヤーフレームとは、ランディングページの構成案として大枠を決めたものです。「どこに」「どのように」「何を」配置するのかをまとめます。ランディングページの内容だけでなく、構成も同じくらい重要です。
基本的なランディングページの構成は以下となります。
①ファーストビュー
キャッチコピー、メインビジュアル、権威付け
②ボディコピー
サービス説明、利用者の声、証拠
③クロージング
よくある質問、フォーム
ファーストビューで顧客の心をつかむ
ファーストビューとは、ランディングページに流入してきたユーザーが最初に見るランディングページ上部を指します。ランディングページでコンバージョンまで繋げるためには、いかに離脱率を抑えるかが大切です。
ユーザーはファーストビューを見て「3秒」でそのページを見るか離脱するかどうか判断していると言われています。
その数秒でユーザーの心を掴むために、ファーストビュー内のキャッチコピー、メイン画像、コンバージョンボタンをしっかり検討し、一目で魅力を伝える必要があります。
そう考えると、ファーストビューは最も重要な要素の一つと言えるでしょう。
顧客視点での魅力を伝える
ユーザーは何を求めて商品やサービスに興味を持ち、購入・利用するのかをユーザー視点でしっかり分析し把握しましょう。
ユーザーは商品の特徴ではなく商品を買って得られる利益(ベネフィット)を求めて購入します。
ランディングページでは、購入することでユーザーが得られる利益を確実に訴求しましょう。
その上根拠となる特徴や性能を説明するとコンバージョン率が高まります。
コンバージョンボタンは目立つサイズで複数設置する
ユーザーを逃さないためには、ランディングページを見ていて「面白そう」「興味あるかも」と思った瞬間にアクションを起こしてもらうことが重要です。
そのためには、スクロールしてコンバージョンボタンを探すことや、他ページに遷移させるなどの手間を可能な限り少なくすると良いでしょう。
コンバージョンに繋がりそうなユーザが「少ないアクション」でコンバージョンボタンを見つけられるように、サイズや色を工夫して目立たせたり、複数のコンバージョンボタンを設置したりしましょう。
ランディングページ内に申し込みフォームを設置し、ランディングページ内で完結できるようにすることも良いでしょう。
スマホ版のレイアウトも作る
今日スマートフォンからのサイトアクセスが7割を占めると言われ、スマートフォンに対応しているランディングページを作ることが必須となりました。ランディングページがスマートフォンに対応していない場合、文字が小さく読みづらい、操作性が悪いという問題が発生し、ユーザーの離脱率が高くなってしまいます。
スマートフォン対応の方法としては主に2つあります。レスポンシブデザインか、別途スマートフォン用ページを作成することです。
レスポンシブデザインとはHTMLとCSSの記述によってデザインを変更させる方法で、パソコンとスマホのURLが同じであるため管理が楽です。Googleも推奨している方法になります。しかし、レスポンシブデザインはテキストベースのHPには向いてるものの、画像ベースのランディングページには向かない場合があります。
その場合は、パソコン用とスマートフォン用の2種類のランディングページを作成することをお勧めします。URLと内容を別々に作ることになりますが、ユーザーのデバイスごとに、ユーザビリティを高められることができます。
Googleアナリティクスやヒートマップなどの解析ツールで効果測定をする
ランディングページ公開後、Googleアナリティクスやヒートマップなどの解析ツールで効果測定を行いましょう。
ユーザーが離脱している部分やユーザーのサイト内行動を把握し、分析することでランディングページをより効率的に改善することができます。
分析・改善するには、少なくとも1,000~3,000セッション前後の流入数が必要と言われています。また、公開から2週間たった段階でも行ってもいいでしょう。PDCAを回すときは、ABテストも行うことをお勧めします。
ABテストは、2パターンの表現を用意し、ユーザーの反応の違いを確認するものです。このようにツールを用いて効果検証し、ランディングページをより効果的なものに改善し続けることは重要です。
工務店・住宅会社のランディングページ作成や改善はFREEDOM X株式会社のマーケティング室がおすすめ
ランディングページに関して外部委託を検討される場合、工務店・住宅会社に特化した専門知識があるデジタルマーケティング会社を選ぶことをおすすめします。
私たちFREEDOM X株式会社のマーケティング室は、年間棟数約400棟の設計事務所であるフリーダムアーキテクツから独立し、住宅・不動産業界専門のWebマーケティング支援を行っています。
ランディングページ作成・改善、効果測定など、自社内での実施が難しい場合や、運用してみてお困りの内容がある場合は一度ご相談いただければ、貴社の状況に合わせた解決策を丁寧に提案させていただきます。
FREEDOM X株式会社のマーケティング室のランディングページ作成事例
株式会社ビルドアート
株式会社ビルドアートでは、Facebook広告とランディングページを組み合わせた施策を行いました。ランディングページ制作中は導線改善したHPの実例ページ遷移へさせていましたが、ランディングページができ次第遷移先を変えました。
その年の自社サイトによる資料獲得単価は、ポータルサイト集客と比較して約1/4にもなりました。
その他の施策も寄与していますが、中でもFacebook広告とランディングページのWeb集客施策は大きな成果をあげました。
この事例について詳しくはこちら
▶脱ポータル!自社サイト集客で「資料請求単価1/4!」神奈川県地場の工務店様のWEB集客成功事例
FREEDOM株式会社
FREEDOM株式会社では、広告の流入先としてランディングページを活用していました。
広告から直接アクセスするページということもあり、直帰率が高いことが課題でしたが、アクセス解析をしていく中で滞在時間も短いことがわかりました。
そこで、ファーストビューに施工事例を掲載しインパクトを持たせることでユーザーの興味を引くようランディングページを工夫しました。
▶︎FREEDOM株式会社のランディングページを見る
ランディングページを活用してコンバージョンを高めましょう
ランディングページのメリットや作るコツは理解できましたでしょうか。
WEB広告からランディングページにユーザーを遷移させコンバージョンを目指すという一連の流れは、顧客獲得の上で大きな効果を発揮します。
また、ランディングページは作って終わりではなく、より多くのコンバージョンを獲得するために効果測定、分析、改善のサイクルを行い続けましょう。