メルマガ(メールマガジン)を運用しているものの、問い合わせに繋がらない…といった悩みをよく耳にします。
メルマガは顧客に直接アプローチできる有効なマーケティング手法ですが、配信内容を工夫しないと逆効果になる可能性もあります。
メルマガを上手に活用するために、開封率アップのコツや運用する際の注意点をしっかりと把握しましょう。
メルマガ(メールマガジン)とは?工務店・住宅会社が活用するメリット
来場予約や資料請求で得た顧客情報を有効活用するために、メルマガ(メールマガジン)を運用している工務店や住宅会社は多いのではないでしょうか。
しかし、メルマガを運用するメリットを理解していないと、効果的な使い方ができない場合があります。
効果的なマーケティングツールとして上手に活用するためには、まずメルマガの役割を知ることが大切です。
メルマガはプッシュ型のマーケティング手法
メルマガは顧客との関係性を深め、成約に繋げるマーケティング手法のひとつです。
特徴的なのは、他のマーケティング手法のほとんどは顧客が興味を持ったタイミングで自然と問い合わせをするよう網を張る「プル型」であるのに対し、メルマガは見込み顧客に積極的にプロモーションを仕掛ける「プッシュ型」である点です。
プッシュ型のマーケティング手法はメルマガの他にダイレクトメール(DM)があります。
メルマガを活用するメリット
メルマガを活用するメリットは、自社のサービスやキャンペーンの情報を顧客一人一人に届けられる点です。
また、先述したダイレクトメール(DM)も同じく顧客一人一人に情報を届けられますが、DMは配送コストなど高いコストがかかるのに対し、メルマガはDMに比べ低コストで運用できる点も魅力です。
メルマガを活用することで、顧客に対して「うちのこのサービスどうですか?」と攻めの営業ができるため、プル型のマーケティング手法よりも即効性があると言われています。
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メルマガ配信の3つの目的
メルマガを効果的に活用するためには、その特性に合わせた目的を設定することが大切です。
目的を設定するというのは、メルマガを配信することで「顧客にどのような行動をとってもらいたいか」を明確にすることです。
マーケティング手法により相性の良い目的がありますが、メルマガの場合は主に3つの目的のいずれかを設定するとよいでしょう。
情報伝達・ブランディング
1つ目は「情報伝達・ブランディング」です。これは、顧客にサービス内容や自社のブランディングを覚えていてもらうことや、好意度を維持することを目的としたものです。
内容はサービスに関する豆知識や事例の紹介など、顧客にとって有益な情報を配信します。こ
の種類のメルマガは問い合わせや来場予約などの直接的なコンバージョン効果は低いですが、顧客との関係性を深める役割を担います。
結果として顧客が注文住宅を具体的に検討したタイミングでの問い合わせ増加につなげられます。
サイト・実店舗への送客
2つ目は「サイトや実店舗への送客」です。顧客へモデルルーム情報や自社のサービス内容を配信し、詳しく情報を知ることができるサイトや実店舗へ誘導することを目的としたものです。
このメルマガは持ち家の検討を具体的に考えている顧客に効果的で、プル型のマーケティング手法よりも強く自社サービスに誘導できます。
送客を目的とする場合は、サイトや実店舗へ訪れることで顧客にとってより有益な情報があることをしっかりと伝えることが大切です。
問い合わせ・資料請求・購買を促進
3つ目は「問い合わせ・資料請求・購買促進」です。これはメルマガから直接コンバージョンを狙うことを目的としたものです。
配信する顧客に対して問い合わせや資料請求などのアクションを促し、成約までの確度を上げるために有効です。
この目的で配信する場合は顧客が成約に向けて具体的な検討をしているフェーズかを見極めることが大切です。
また「期間限定」や「メルマガ限定」などの特別オファーを提示することも、行動喚起に有効なテクニックです。
メルマガの種類
メルマガには、配信内容に応じた種類があります。メルマガの種類は大きく、ニュースレター、イベントメール、トランザクションメール、レコメンドメールに分けられます。
それぞれがどのような内容のメルマガかを見ていきましょう。
情報やコラムを送るニュースレター
顧客へ自社の情報や豆知識などを配信するニュースレターは、顧客との関係性維持を目的にして配信するものです。
ニュースサイトなどの情報メデイアから毎日決まった時間に届く天気予報やニュース概要などもニュースレターに分類されます。
特徴としては、メール本文内で申し込みやサイトへの誘導などの行動喚起をゴールにしていない点です。
有益な情報を発信することで、開封率を高めキャンペーンメールなどを配信した際の効果を高めるクッション材として活用できます。
顧客の誕生日などに送るイベントメール
顧客のパーソナル情報に基づいて配信されるメールはイベントメールに分類されます。
例えば、誕生日のタイミングで過去に利用したECサイトなどから届くメールをイメージするとわかりやすいでしょう。
このメールは顧客の好意度を向上させるのに有効な手段で、自社のファンになってもらうために活用できます。
申込完了時に送るトランザクションメール
ECサイトや予約サイトで購入・申込を行なった際に完了通知を配信するのもトランザクションメールというメルマガのジャンルのひとつです。
これは、購入した内容や予約内容を顧客が確認しやすくする目的と、予約したことを念押しすることで当日キャンセルを防ぐ効果があります。
工務店・住宅会社の場合は来場予約などをWeb上で受け付ける場合にトランザクションメールを設定すると効果的でしょう。
顧客各個人におすすめ情報を送れるレコメンドメール
特定の商品を閲覧・購入した後に、関連商品をおすすめするメールを配信することもできます。
これはレコメンドメールと呼ばれるもので、資料請求や来場予約の申込フォームなどいわゆるコンバージョン画面まで遷移したあとに離脱した場合など、顧客の状況に合わせて最後の一押しをする際に有効な手段です。
メルマガはうざい?配信停止されないメルマガの作り方
メルマガは顧客一人ひとりにプッシュ型で配信できるマーケティングツールである一方、送る内容や頻度が顧客にとって適切でないと配信停止される懸念があります。
配信停止をされないためには、ユーザーにとって有益な情報が含まれていると感じてもらうことが大切です。
いくつかのポイントを踏まえてメルマガを作ることで配信停止を予防し、開封率アップにつなげましょう。
ユーザー目線で内容を考える
一番に考慮すべきは、メルマガの内容がユーザーにとって有益な情報かをユーザー目線で考えることです。
自社がおすすめしたい内容でも、配信先のリストにいるユーザーにとっては必要な情報ではない場合はその内容をメインに記述することは避けるべきでしょう。
ユーザー目線の内容を書くコツとしては、配信リストを取得する際にそのリストのユーザーがどのような情報に興味を持っているかを分析することが大切です。
また、配信する中で開封率が高いメルマガの内容がどのようなものかも、都度確認するようにしましょう。
開封率を上げるためにタイトルを工夫する
開封率を上げるためには、メールのタイトルを工夫することも大切です。
タイトルを設定する際にも忘れてはいけないのが「ユーザー目線」です。配信するメルマガの内容がユーザーにとってどのような利益(ベネフィット)があるのかを考え、それを簡潔に記載するとよいでしょう。
例えば、来場予約で期間限定の特典があるメルマガであれば、「【○月○日まで】来場予約で10%OFF!モデルルームを多数ご紹介」などメールの内容でユーザーが受け取れる特典を記載しましょう。
長期的な成果を意識する
メルマガは第一に顧客との関係性を深めることによって、効果を発揮するマーケティング手法です。
まずはユーザーにとって有益な情報を発信することで、「この会社のメルマガは読む価値がある」と感じてもらうことでその後に送るキャンペーン訴求などのメルマガもストレスなく受け入れてもらえるようになります。
そのためには、短期的な成果を求めるのではなく長期的な視点で成果を追う必要があります。
効果が上がるメルマガ運用のコツ
メルマガは長期的な運用が必要になるため、運用していく中で効果を上げるための検証をしっかりと行うことが成功の秘訣です。
ここではメルマガ運用において覚えておきたい効果を上げるコツについて詳しく説明します。
配信先リストを目的別に分ける
メルマガを配信するためのリストは顧客の検討確度や目的別で分けることをおすすめします。
例えば、資料請求の申し込みフォームから獲得したリードと来場予約では、検討のフェーズが違うことが考えられます。
顧客それぞれの熱量に合わせて適切な内容を配信するためにも、大きく分けて「潜在層・見込層・成約検討層」など3つ程度にメルマガの配信リストを分けるとよいでしょう。
最適な配信時間をABテストで検討する
最適な配信時間は顧客によりさまざまですが、開封率が最も高い時間帯を調査した上で配信時間を決めるとよいでしょう。
適切な配信時間を調査するためには、ABテストの実施が有効です。
この場合は、配信内容や配信するリストの層は変更せず、時間帯のみ変更して効果を検証します。
例えば、潜在層100人に対して来場予約キャンペーンのメルマガを配信する際に、配信リストの50人は午前中、残りの50人は午後に送り開封率の良い時間帯を検証するというやり方です。
メール作成は無料テンプレートサービスを活用する
メルマガの運用は顧客との関係性を深めるためにも、定期的に配信する必要があります。
この際に最もネックになってくるのがメール作成の手間ですが、継続して配信するためにも無料のテンプレートサービスなどを利用することで業務の負担を軽減できます。
無料のテンプレートサービスを利用すると、メルマガの基本フォーマットが完成している状態で、配信の本文を都度書き換えるだけなので、打ち間違いのリスクや作成の時間を軽減できます。
リスト管理・メール配信の自動化ができるMAツールを活用する
運用コストをさらに軽減できる方法として、MAツールの活用も選択肢のひとつでしょう。
MAツールはメールの作成だけではなく、配信リストの管理や予約配信設定ができるマーケティングツールです。
MAツールを活用することで、各メルマガの開封率やコンバージョン率を分析の手間も省くことができます。
継続的に効果測定を行いPDCAを回す
メルマガの効果を上げるためには継続的な運用と、配信結果の効果測定を行う必要があります。
配信するメルマガの開封率や、開封しているユーザーの属性などを分析することで、求められている情報がわかり顧客理解に繋がります。
また、配信結果を元にメルマガの内容改善やリストの精査を行うことで、より効果的なメルマガ配信のノウハウを蓄積していくことが大切です。
ハウスメーカー・工務店でメルマガ運用に悩んでいる場合はコンサル会社への相談がおすすめ
工務店や住宅会社でメルマガの開封率が上がらない、顧客との関係性をきちんと構築できるメルマガになっているかわからない場合は、マーケティング会社やコンサル会社などの専門家へ相談することも選択肢のひとつです。
相談先を選ぶ場合は、その会社が同業種でのサポート実績があるかが重要なポイントです。
ハウスメーカー・工務店のメルマガ運用はFREEDOM X株式会社のマーケティング室にお任せください
私たちFREEDOM X株式会社のマーケティング室は、年間棟数約400棟の設計事務所であるフリーダムアーキテクツから独立し、住宅・不動産業界専門のWebマーケティング支援を行っています。
メルマガ運用に関してお困りの内容がある場合は一度ご相談いただければ、貴社の状況に合わせた解決策を丁寧に提案させていただきます。
MAツール「KASIKA」を使ったFREEDOM X株式会社のマーケティング室のメルマガ運用事例
FREEDOM X株式会社のマーケティング室では、ハウスメーカーや工務店に特化したMAツール「KASIKA」でメルマガの効率的な運用をご提案しています。
まず、自社のお申込みフォームやポータルサイトとKASIKAを連携させることでお客様情報を貯めることができます。そして、ホットリストから一目で追客の適切なタイミングを把握し、メールマガジンを送ることができます。また、資料請求から1日後、3日後、5日後、7日後というふうに、熱量が高い間に予めシナリオメールを組んでおくことも可能です。
ライフデザイン・カバヤ株式会社様では2020年度からKASIKAを活用したシナリオメール施策を開始しました。
ポータルサイト経由で資料請求をした顧客の来場予約転換率は、業界平均約3か月で3%前後と言われていますが、ライフデザイン・カバヤ様では、シナリオメール施策によって、わずか1週間で業界水準である約3%の来場予約を獲得することができました。
その後もメルマガを定期配信することで、さらに1%引き上げ、2020年度末には来場予約転換率4%を達成しました。これらは、KASIKAを利用した顧客育成(リードナーチャリング)の成果と言えるでしょう。
この事例について詳しくはこちら
▶コロナ禍の住宅業界においてWeb予約数260%増加!大躍進を遂げたハウスメーカー様成功事例
メルマガを顧客との有効なコミュニケーションツールとして活用しましょう
メルマガは運用のコツを掴むことで、ユーザー個別に適切な情報をプッシュ型で配信できるマーケティングツールです。<ユーザーにとって有益な情報を配信しつつ、効果検証を継続的に行うことで優良なユーザーを育成することになり長期的な成果を見込めます。
運用方法や開封率で悩んだ場合は専門家に相談することも視野に入れ、有効活用できるよう工夫してみましょう。